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基地政策部 基地跡地対策課普天間飛行場:平成16年度 自然環境調査 業務概要



宜野湾市 基地政策部 基地跡地対策課
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基地返還に向けて

 

平成16年度 自然環境調査 業務概要

【業務の目的】

 普天間飛行場返還後の跡地利用の促進及び円滑化に資するための具体的な跡地利用計画の策定に先立ち、その基本方針を検討するために、宜野湾市及び沖縄県は平成13年度から3〜4年後を目途とした各種調査業務に着手しています。
本業務は、大規模駐留軍用地跡地の利用促進を図るため、跡地利用計画策定上配慮を要する環境条件と活用・発揮が望まれる環境特性の把握を目的として、普天間飛行場を中心とする、宜野湾市一帯の自然環境に関する現状把握を行うものです。
本業務の調査期間は平成14年度から3カ年を予定し、環境基盤、陸域の生物生息状況、生活環境について情報を文献や現地調査によって収集し、平成14〜15年度は都市計画マスタープラン策定に資する整理検討(評価・配慮指針)を行いました。
 平成16年度は陸域の自然環境保全上の要件について精度向上を図ると共に、また、新たな調査対象として海域環境を加え、陸域〜海域へと連なる一連の自然環境・生態系の把握に取り組んだ。また、その成果を普天間飛行場跡地利用基本方針の検討資料として提供しました。

 【業務の内容】

 業務名称:宜野湾市自然環境調査業務
 業務場所:宜野湾市一円
 履行期間:平成16年4月22日〜平成17年3月31日(平成16年度業務)
 業務内容:環境基盤調査、生態系調査(陸域・海域)、生活環境調査、総括考察、委員会等(文献調査)

【調査の実施方針】

 平成14・15年度業務においては、既存資料調査の情報不足箇所について現地調査により補足し、既往調査時からの変化状況を把握する調査内容としました。
 平成16年度業務においては、平成15年度調査までに把握できなかった陸域環境の現況について補足調査を行うとともに、新たに海域環境についても化学的・生物的な側面から環境の現況を把握して、普天間飛行場とこれをとりまく環境について整理を行いました。

(1)環境基盤調査
●平成14、15年度に調査を実施した飛行場中央部を横断する地下水流域界以外の飛行場両端部周辺の流域界の調査を実施した。
●県指定名勝「森の川」については既往調査の知見だけではその湧水機構が説明できないことから、公園内の湧水機構すなわち水脈(水ミチ)と不透水層(島尻泥岩層)の分布状況を調査し、跡地利用後の土地改変による湧水量の減少や枯渇を回避するため、基地フェンス沿いから森の川公園付近の水理地質の基本情報を得ることを目的に実施した。
●普天間飛行場地域の有する地下水涵養機能の評価を行うため、主要な湧水を自動観測装置により通年観測し、地下水流域区分調査と合わせて水収支に係る地下水水文環境を検討した。

(2)生態系調査
●調査対象は鳥類と昆虫類とした。
●鳥類については、既往調査以降鳥類の生息環境が大きく変化し、旅鳥を中心とする渡り鳥の現況把握が必要であることが判明したことことから、今年度は特に旅鳥を対象とした調査を実施した(平成15年度調査においては、繁殖鳥類の把握を目的に4月から調査を実施し、16年度調査においては旅鳥を対象とした調査を実施)。
●昆虫類については、食草の生育状況によって個体数が大きく変化する場合もあるため、2年間継続して調査を行い、現況を把握した。

(3)生活環境調査
●海域底質における汚濁物質の蓄積状況を確認するため、河口付近にて海域底質調査を実施した。
●石灰岩台地から続く水の脈絡や生物のつながりを把握するため、藻場とサンゴ礁の分布状況の把握に重点を置いた海洋生物調査を実施した。

【全体スケジュール】

【調査結果概要】

(1)環境基盤調査
●普天間飛行場両端部周辺部の流域界を踏査し、琉球石灰岩と島尻泥岩層の境界や尾根地形の確認を実施しました。
PDF 図 水門地質図(201KB)

●森の川湧水機構については、1m深地温探査、ボーリング調査を実施し、既存資料とあわせて、森の川公園の想定される不透水性基盤の形状を図化しました。
PDF 図 推定基盤標高平面図(852KB)

●湧水量調査は、チュンナガー、アラナキガーなど17箇所で電磁流速計を用いて湧水量を測定しました。また、フルチンガーでは自記式水位計を設置し、水位を連続測定しました。
PDF 表 湧水量調査結果(18KB)

●これまでの調査で得られた地質構造、土地利用状況、湧水量などの情報をもとに水収支の試算を行いました。
PDF 図 表層地質と流域区分(245KB)
PDF 図 水収支結果(103KB)

(2)生態系調査
●鳥類調査については、過年度調査を実施したセンサスルートのうち、9ルートについて春・秋の渡りの時期にラインセンサスを実施し、更に繁殖環境として重要な地域を通過する4ルートは繁殖期、越冬環境として重要な地域を通過する2ルートは越冬期にそれぞれ1回ずつラインセンサスを実施した結果、ササゴイ、アマサギなど11種の渡り鳥を現地確認リストに追加することができたほか、水辺の鳥もシロハラクイナ、シロチドリなど12種追加されました。
●昆虫類調査については、過年度調査を実施した代表緑地のうち10地区について調査を実施しました。調査時期は、平成14・15年度調査時とは調査時期を若干ずらし、梅雨前2回、夏2回実施することで、より多くの種を確認して市域の昆虫相の把握に努めた結果、宜野湾市域で確認された昆虫類の累計は18目187科815種となりました。

(3)生活環境調査
●海域生物調査のうち底質・地形分布について、牧港川(仲泊川)河口周辺及び普天間川河口周辺や、宜野湾漁港内や旧港内などの海底に泥が堆積していました。干潮時に干上がる干潟域は、主なものとしてトロピカルビーチ南側と普天間川河口前面でした。
PDF 図 沿岸地域の底質・地形分布図(51KB)

●海域生物調査のうち海藻草類については、ホンダワラ類を確認しましたが、ホンダワラ藻場を形成するほどの規模ではなく、アマモ場を形成する海草類は確認されませんでした。その他の海藻類については、礁原・礁斜面で無節サンゴモ類など、砂礫底で微小紅藻類など、潮間帯でヒトエグサ、アマノリ属などを確認しました。
●造礁サンゴ類については、調査海域における造礁サンゴの被度は、概ね1%未満〜5%でした。しかし、礁斜面でクサビライシ類を中心に被度10〜25%と比較的高いところがあったほか、宜野湾漁港の消波ブロックではミドリイシ類を中心に被度10〜25%となっていました。
PDF 図 サンゴ礁・藻場分布図(68KB)